先日、郵便局で海外発送の準備をしている時に窓口の局員さんから貰った注意チラシが気になったので詳しく調べてみました
これからの海外への発送について凄く重要なことだったので、皆さまの参考になれば幸いです。
「手書きのEMSラベルなどでは郵便物が届かない場合があります」
まずは左上に「必ずお読みください」と赤枠で注意があります!
そして「海外に郵便物を送られるお客様へ」と続いています。
郵便局から海外に物を送る人には重要なことが書いてある感じですね。
「手書きのEMSラベルなどでは郵便物が届かない場合があります」と書かれています。
◎手書きのEMSラベルなどで差し出されると名宛国での通関の遅れや返送のおそれがあります。
◎米国宛てに手書きのEMSラベルなどによる差し出しは、原則、引き受けをお断りさせていただきます。
え~!どういう事!
今までのように手書きでラベルを記入して発送したら、遅れたり返送されてきたりするんだ。
さらに、アメリカ(米国)宛ての発送は引き受けてすらできないなんて厳しいですね。
なぜ、こんな事になるのでしょう?
下部のQ&Aにはこう記載されています。
A:セキュリティ向上のため、物品を内容品とする国際郵便物を送る場合、差出人さまの住所・氏名や内容品などの情報を電子化した「通関電子データ」を事前に送信することが義務化されるためです。パソコンやスマートフォンを用いて「国際郵便マイページサービス」でEMSラベルなどを作成の上、差し出していただくと、通関電子データが名宛国へ送信されます。
A:米国の国内法の施行に伴い、2021年1月1日(金)以降、「通関電子データ」の送信が確認できない郵便物は米国郵便庁(USPS)によって返送されてしまうためです。手書きのEMSラベルなどで差し出された郵便物のうち「通関電子データ」の送信を確認できないものについては、引き受けをお断りさせていただきます。
⇒ 2022年6月20日からヨーロッパ宛てでは通関電子データ送信が必須化になります
そうなんだね。「通関電子データ」の事前送信が義務化されることが原因なんですね。
通関電子データ送信義務化について
では、「通関電子データ送信義務化」とはどういう事でしょうか?
世界的に郵便物のセキュリティの必要性が高まったために、万国郵便連合(UPU)の場において、加盟国が承認して決定されたものです。
この義務化を記した万国郵便条約の施行規則が発効するタイミングが、2021年1月1日なのです。
よく調べてみると、米国宛ての郵便物についてはもうすでにお知らせされていることもありました。
米国郵便庁(以下「USPS」)から、2018年9月1日(土)以降、米国宛ての記録扱いの国際郵便物については、郵便物の通関に関する情報が電子的にUSPSに送信がない場合は、米国での輸入通関・セキュリティ検査等に時間を要するおそれがある旨の通知がありました。
2018年8月13日 日本郵便ホームページ
なお、9月1日(土)以降、現行の手書きの送り状(ラベル)で米国宛てにEMS等を発送されるお客さまにおかれましては、送達に遅延が生じる場合がありますので、あらかじめご了承願います。
アメリカに関してはそんな前から郵便物の遅れが生じていたんですね。
通関電子データ送信義務化の対象は?
それではこの通関電子データ送信義務化の対象となる郵便物は何なのでしょう?
【対象郵便物】
- EMS(物品)
- 国際小包
- 小型包装物
- 国際eパケット
- 国際eパケットライト
【送信する情報】
- 差出人名
- 差出人住所
- 宛名人名
- 宛名人住所
- 内容品の情報
- 郵便物の総重量
- 郵便物の番号
- その他ラベルへ記載した情報
物品が入っているものは全部対象なんですね。
どうしたらいいの?
ではどうしたらいいの?ってなりますよね。
チラシにもこう記載されています。
『EMS・国際小包・小型包装物などを差し出される場合は、「国際郵便マイページサービス」をご利用してください。』
国際郵便マイページサービスとは?
日本郵便(株)が国際郵便を利用する人向けに、各種のサービスを利用できるウェブサイトのことです。
サイト上で、国際郵便サービスの送り状を作成することができます。
それをオンラインシッピングツールを使って、自分のプリンターや郵便局の「ゆうプリタッチ」で印刷できます。
このツールを利用することで、通関に関する情報(通関電子データ)を事前に送信できます。
さらに、ややこしい国際郵便条件表で指定されている税関告知書やインボイスの枚数を自動的に出力印刷してもくれます。
海外への発送のラベルの作成から印刷までできて、通関電子データの送信までできるのなら便利ですね。
まとめ!
もうあと半年ほど、2021年1月1日(金)からは「通関電子データの送信義務化」がスタートします。
米国(アメリカ)については引き受けしてもらえなくなり、それ以外の国でも返送や遅れを覚悟しての手書き発送となるため、リスクが高いですね!
とりあえず、よく海外へ国際郵便を発送する方はなるべく早い目に「国際郵便マイページサービス」を使い始めて慣れておく必要がありますね。
国際郵便マイページサービスの使い方については追って詳しく解説します!
⇒国際郵便マイページサービス for ゆうプリタッチの会員登録や発送ラベル印刷までの方法を解説!
⇒小型包装物の料金改定!2021年4月1日の国際郵便料金改定を解説!
⇒国際郵便マイページサービスの発送ラベルって手書き修正できるの?
⇒マイページサービスのパソコン版でプリンターが使えない時の裏技は⁉︎
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